平成28年後期、7月~12月に開催した第一種衛生管理者免許試験、関係法令(有害業務に係るもの)の問題です。
平成28年後期-問1
ある製造業の事業場の労働者数及び有害業務等従事状況並びに産業医及び衛生管理者の選任の状況は、次の①~③のとおりである。この事業場の産業医及び衛生管理者の選任についての法令違反の状況に関する1~5の記述のうち、正しいものはどれか。
ただし、産業医及び衛生管理者の選任の特例はないものとする。
①労働者数及び有害業務等従事状況
常時使用する労働者数は800人であり、このうち、深夜業を含む業務に常時500人が、著しく暑熱な場所における業務に常時20人が従事している。
②産業医の選任の状況
選任している産業医数は1人である。この産業医は、この事業場に専属の者ではないが、産業医としての法令の要件を満たしている医師である。
③衛生管理者の選任の状況
選任している衛生管理者数は3人である。このうち1人は、この事業場に専属でない労働衛生コンサルタントで、衛生工学衛生管理者免許を有していない。
他の2人は、この事業場に専属で、共に衛生管理者としての業務以外の業務を兼任しており、また、第一種衛生管理者免許を有しているが、衛生工学衛生管理者免許を有していない。
- 選任している産業医がこの事業場に専属でないことが違反である。
- 選任している衛生管理者数が少ないことが違反である。
- 衛生管理者として選任している労働衛生コンサルタントがこの事業場に専属でないことが違反である。
- 衛生工学衛生管理者免許を有する者のうちから選任した衛生管理者が1人もいないことが違反である。
- 専任の衛生管理者が1人もいないことが違反である。
平成28年後期-問2
次の化学物質のうち、これを製造しようとする者が、あらかじめ、厚生労働大臣の許可を受けなければならないものはどれか。
- クロロメチルメチルエーテル
- ベータ-プロピオラクトン
- エチレンイミン
- パラ-ニトロクロルベンゼン
- ジアニシジン
平成28年後期-問3
厚生労働大臣が定める規格を具備しなければ、譲渡し、貸与し、又は設置してはならない機械等に該当するものは次のうちどれか。
- 送気マスク
- 防音保護具
- 放射線測定器
- 電動ファン付き呼吸用保護具
- 検知管方式による一酸化炭素検定器
平成28年後期-問4
次の作業を行うとき、法令上、作業主任者の選任が義務付けられているものはどれか。
- 水深10m以上の場所における潜水の作業
- セメント製造工程においてセメントを袋詰めする作業
- 強烈な騒音を発生する場所における作業
- 酒類を入れたことのある醸造槽の内部における作業
- 試験研究業務としてベンゼンを取り扱う作業
平成28年後期-問5
次の法定の作業環境測定を行うとき、作業環境測定士に測定を実施させなければならないものはどれか。
- チッパーによりチップする業務を行い著しい騒音を発する屋内作業場における等価騒音レベルの測定
- パルプ液を入れてある槽の内部における空気中の酸素及び硫化水素の濃度の測定
- 有機溶剤等を製造する工程で有機溶剤等の混合の業務を行う屋内作業場における空気中のトルエン濃度の測定
- 溶融ガラスからガラス製品を成型する業務を行う屋内作業場における気温、湿度及びふく射熱の測定
- 通気設備が設けられている坑内の作業場における通気量の測定
平成28年後期-問6
次の業務に労働者を就かせるとき、法令に基づく安全又は衛生のための特別の教育を行わなければならないものに該当しないものはどれか。
- 石綿等が使用されている建築物の解体等の作業に係る業務
- 潜水作業者への送気の調節を行うためのバルブ又はコックを操作する業務
- 特定化学物質のうち第二類物質を取り扱う作業に係る業務
- 廃棄物の焼却施設において焼却灰を取り扱う業務
- エックス線装置を用いて行う透過写真の撮影の業務
平成28年後期-問7
地下室の内部の作業場において、常時、有機溶剤業務を行う場合の措置について、有機溶剤中毒予防規則に違反しているものは次のうちどれか。
ただし、同規則に定める適用除外及び設備の特例はないものとする。
- 第一種有機溶剤等を用いて洗浄作業を行う場所に、局所排気装置を設け有効に稼働させているが、作業者に送気マスクも有機ガス用防毒マスクも使用させていない。
- 第二種有機溶剤等を用いて払しょく作業を行う場所に、プッシュプル型換気装置を設けブース内の気流の乱れもなく有効に稼働させているが、作業者に送気マスクも有機ガス用防毒マスクも使用させていない。
- 第三種有機溶剤等を用いて吹付けによる塗装作業を行う場所に、全体換気装置を設け有効に稼働させているが、作業者に送気マスクも有機ガス用防毒マスクも使用させていない。
- 作業場所に設置した局所排気装置で空気清浄装置を設けていないものの排気口の高さを、屋根から2mとしている。
- 第二種有機溶剤等を用いて、つや出し作業を行う場所の見やすい箇所に、有機溶剤等の区分を黄による色分けと色分け以外の方法を併用して表示している。
平成28年後期-問8
次の作業のうち、第二種酸素欠乏危険作業に該当するものはどれか。
- 海水が滞留したことのあるピットの内部における作業
- 相当期間密封されていた鋼製のタンクの内部における作業
- 果菜の熟成のために使用している倉庫の内部における作業
- 第一鉄塩類を含有している地層に接するたて杭の内部における作業
- ドライアイスを使用して冷蔵を行っている保冷貨物自動車の内部における作業
平成28年後期-問9
次の粉じん発生源のうち、法令上、特定粉じん発生源に該当するものはどれか。
- 屋内のガラスを製造する工程において、原料を溶解炉に投げ入れる箇所
- 耐火物を用いた炉を解体する箇所
- 屋内において、研磨剤を用いて手持式動力工具により金属を研磨する箇所
- 屋内において、フライアッシュを袋詰めする箇所
- タンクの内部において、金属をアーク溶接する箇所
平成28年後期-問10
労働基準法に基づき、満18歳に満たない者を就かせてはならない業務に該当しないものは次のうちどれか。
- さく岩機、鋲打機等身体に著しい振動を与える機械器具を用いて行う業務
- 赤外線又は紫外線にさらされる業務
- 多量の高熱物体を取り扱う業務
- 著しく寒冷な場所における業務
- 強烈な騒音を発する場所における業務