第一種衛生管理者免許試験(令和元年後期 令和2年4月公表問題)No.28~34〔労働衛生 (有害業務に係るもの以外のもの)〕

令和元年後期、7月~12月に開催した第一種衛生管理者免許試験の、令和2年4月に公表された問題です。

令和元年後期-問28 労働者の健康保持増進のために行う健康測定における運動機能検査の項目とその測定種目との組合せとして、誤っているものは次のうちどれか。

  1. 筋力—–握力
  2. 柔軟性—–上体起こし
  3. 平衡性—–閉眼(又は開眼)片足立ち
  4. 敏しょう性—–全身反応時間
  5. 全身持久性—–最大酸素摂取量

令和元年後期-問29 厚生労働省の「労働者の心の健康の保持増進のための指針」に基づくメンタルヘルスケアの実施に関する次の記述のうち、不適切なものはどれか。

  1. 心の健康については、客観的な測定方法が十分確立しておらず、また、心の健康問題の発生過程には個人差が大きく、そのプロセスの把握が難しいという特性がある。
  2. 心の健康づくり計画の実施に当たっては、メンタルヘルス不調を早期に発見する「一次予防」、適切な措置を行う「二次予防」及びメンタルヘルス不調となった労働者の職場復帰支援を行う「三次予防」が円滑に行われるようにする必要がある。
  3. 労働者の心の健康は、職場配置、人事異動、職場の組織などの要因によって影響を受けるため、メンタルヘルスケアは、人事労務管理と連携しなければ、適切に進まない場合が多いことに留意する。
  4. 労働者の心の健康は、職場のストレス要因のみならず、家庭・個人生活などの職場外のストレス要因の影響を受けている場合も多いことに留意する。
  5. メンタルヘルスケアを推進するに当たって、労働者の個人情報を主治医等の医療職や家族から取得する際には、あらかじめこれらの情報を取得する目的を労働者に明らかにして承諾を得るとともに、これらの情報は労働者本人から提出を受けることが望ましい。

令和元年後期-問30 一次救命処置に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 傷病者に反応がある場合は、回復体位をとらせて安静にして、経過を観察する。
  2. 一次救命処置は、できる限り単独で行うことは避ける。
  3. 口対口人工呼吸は、傷病者の鼻をつまみ、1回の吹き込みに約3秒かけて傷病者の胸の盛り上がりが見える程度まで吹き込む。
  4. 胸骨圧迫は、胸が約5cm沈む強さで、1分間に100~120回のテンポで行う。
  5. AED(自動体外式除細動器)を用いた場合、電気ショックを行った後や電気ショックは不要と判断されたときには、音声メッセージに従い、胸骨圧迫を再開し心肺蘇生を続ける。

令和元年後期-問31 虚血性心疾患に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. 運動負荷心電図検査は、心筋の異常や不整脈の発見には役立つが、虚血性心疾患の発見には有用でない。
  2. 虚血性心疾患発症の危険因子には、高血圧、喫煙、脂質異常症などがある。
  3. 虚血性心疾患は、狭心症と心筋梗塞とに大別される。
  4. 狭心症は、心臓の血管の一部の血流が一時的に悪くなる病気である。
  5. 狭心症の痛みの場所は、心筋梗塞とほぼ同じであるが、その発作が続く時間は、通常数分程度で、長くても15分以内におさまることが多い。

令和元年後期-問32 メタボリックシンドローム診断基準に関する次の文中の[  ]内に入れるAからCの語句又は数値の組合せとして、正しいものは1~5のうちどれか。

「日本人のメタボリックシンドローム診断基準で、腹部肥満([ A ]脂肪の蓄積)とされるのは、腹囲が男性では[ B ]cm以上、女性では[ C ]cm以上の場合である。」

  1. 1:A=内臓、B=85、C=90
  2. 2:A=内臓、B=90、C=85
  3. 3:A=皮下、B=85、C=90
  4. 4:A=皮下、B=90、C=85
  5. 5:A=体、B=95、C=90

令和元年後期-問33 細菌性食中毒に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか。

  1. サルモネラ菌による食中毒は、食品に付着した菌が食品中で増殖した際に生じる毒素により発症する。
  2. ボツリヌス菌による毒素は、神経毒である。
  3. 黄色ブドウ球菌による毒素は、熱に強い。
  4. 腸炎ビブリオ菌は、病原性好塩菌ともいわれる。
  5. セレウス菌及びカンピロバクターは、いずれも細菌性食中毒の原因菌である。

令和元年後期-問34 厚生労働省の「職場における腰痛予防対策指針」に基づく、重量物取扱い作業などにおける腰痛予防対策に関する次の記述のうち、正しいものはどれか。

  1. 満18歳以上の男子労働者が人力のみで取り扱う物の重量は、体重のおおむね50%以下となるようにする。
  2. 腰部保護ベルトは、全員に使用させるようにする。
  3. 重量物を持ち上げるときは、できるだけ身体を対象物に近づけ、両膝を伸ばしたまま上体を下方に曲げる前屈姿勢を取る。
  4. 腰掛け作業での作業姿勢は、椅子に深く腰を掛けて、背もたれで体幹を支え、履物の足裏全体が床に接する姿勢を基本とする。
  5. 立ち作業では、身体を安定に保持するため、床面は弾力性のない硬い素材とし、クッション性のない作業靴を使用する。
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