ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に関する知識
問1 ボイラーの機械的清浄作業終了後の確認などに関し、次のうち適切でないものはどれか。
- ボイラーの内面及び外面の除去対象物が完全に除去されたか確認する。
- ガス通路の支持金具、ディスタンスピースなどに潜在きず又は腐食がないか確認する。
- ボイラーの炉壁材には、作業終了後、適度に湿気を与えることにより、たき始めに急激な熱膨張で目地割れなどが生じないようにする。
- 布切れなどの異物による管及び穴の塞がりや落ち込みがないか調べる。
- 除去対象物が残っているときは、マークを施し、付着物の除去方法を検討して清浄仕上げを行う。
ボイラーの炉壁材には、作業終了後、湿気が無いことを確認し、たき始めに急激な熱膨張で目地割れなどが生じないようにする。
問2 ボイラーの性能検査における水圧試験に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
- 水圧試験の準備では、水圧試験用の圧力計はボイラー本体に直接取り付けなければならないが、高所となる圧力計については、容易に確認できないため連絡管に取り付けることができる。
- 水圧試験の準備では、空気抜弁を開き、他の止め弁を完全に閉じてから水を張り、オーバーフローを認めてから空気抜弁を閉じる。
- 水圧試験の圧力は、最高使用圧力の値とする。
- 水圧試験は、水圧を徐々に上げ、設定圧力のところで30分以上保持して、圧力の降下や漏れの有無を調べる。
- A,B,D
- A,C
- B,C
- B,C,D
- C,D
水圧試験用の圧力計はボイラー本体に直接取り付ける
問3 ボイラーの燃焼室内部並びに煙管及び水管の高温ガス側の清浄作業に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- 燃焼室、煙管、水管などの高温ガスの通路に堆積しているすすや灰は、外に搬出する。
- 燃焼室内部の伝熱面に付着しているすすや未燃油は、スクレッパやワイヤブラシを使用して除去する。
- 丸ボイラーの煙管の付着物は、ブラシを付けた突棒で除去するか、必要に応じて、チューブクリーナを使用して除去する。
- 接近することができない水管に付着しているすすや未燃油は、水を散布してから、スクレッパを使用して除去する。
- スチームソーキングを行う場合は、余熱があるうちに、付着物に湿り蒸気を吹き付け湿分をしみ込ませてから、ワイヤブラシで除去するか、圧縮空気を吹き付けて除去する。
スクレッパは、小型の清掃用手工具。硬質スケールを除去する時は、刃先の鋭いものを使用する。
問4 機械的清浄作業の準備としてのボイラーの冷却に関し、一般的な操作順序として、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、A~Eは、それぞれ次の操作をいうものとする。
- なるべく時間をかけて徐々に冷却する。
- 吹出しコック又は吹出し弁を開いてボイラー水を排出する。
- 燃焼が停止していること及び燃料が燃え切っていることを確認する。
- ダンパを半開し、たき口及び空気入口を開き自然通風する。
- ボイラーの圧力がなくなったことを確認し、空気抜弁その他の気室部の弁を開く。
- C → D → A → E → B
- C → D → E → A → B
- C → A → D → E → B
- D → C → A → E → B
- D → C → E → A → B
①燃焼が停止していることを及び燃料が燃え切っていることを確認する。
②ダンパを半開し、たき口及び空気入口を開き自然通風する。
③なるべく時間をかけて徐々に冷却する。
④ボイラーの圧力がなくなったことを確認し、空気抜弁その他の気室部の弁を開く。
⑤吹出しコック又は吹出し弁を開いてボイラー水を排出する。
問5 ボイラーの酸洗浄における腐食防止対策に関し、次の文中の 内に入れるA及びBの語句の組合せとして、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
「配管系統の[ A ]が接触する部分には[ B ]が発生するおそれがあるので、洗浄時間の短縮、液の循環系統にバイパスを設置するなどの対策を考慮する必要がある。」
- A.酸化性イオン B.アルカリ腐食
- A.酸化性イオン B.苛性ぜい化
- A.異種金属 B.アルカリ腐食
- A.異種金属 B.低温腐食
- A.異種金属 B.電気化学的腐食
配管系統の異種金属が接触する部分には電気化学的腐食が発生するおそれがあるので、洗浄時間の短縮、液の循環系統にバイパスを設置するなどの対策を考慮する必要がある。
問 6 ボイラーの化学洗浄作業における予備調査に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 管系統図及び実地調査により配管系統を確認し、薬液の注入用、排出用及び循環用の配管並びに薬液用ポンプの仮設位置を決定する。
- 止め弁の洗浄液が触れる部分の材質や表面処理の有無を調べる。
- 試料としてのスケールは、熱負荷が最も高い部分及びボイラー水の流れのよい部分から採取する。
- 試料として採取したスケールは、化学分析を行い、その成分及び性質を把握する。
- 試料として採取したスケールは、その一定量を洗浄液内に投入して溶解試験を行い、効果的な洗浄方法を検討する。
試料としてのスケールは、熱負荷が最も高い部分及びボイラー水の流れの悪い部分から採取する。
問7 ボイラーの化学洗浄作業においてスケール及び腐食の状況を推測するための調査項目に最も関連のないものは、次のうちどれか。
- 燃料の種類及び使用量
- 油加熱器の加熱方法
- ボイラー水の分析値
- 清缶剤の種類、使用量及び注入方法
- 吹出し量及び吹出し方法
科学洗浄作業においてスケール及び腐食の状況を推測するための調査項目は。
①清缶剤の種類、使用量及び注入方法
②吹出し量及び吹出し方法
③ボイラー水の分析値
④燃料の種類及び使用量
⑤蒸気加熱器の加熱方法
問8 全量式安全弁の点検及び整備の要領として、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラーから取り外した安全弁を分解するときは、各調整部の位置を計測し記録したり、合マークを行う。
- 分解した弁体及び弁座は、漏れの有無にかかわらず、すり合わせを行う。
- 弁体及び弁座のすり合わせは、定盤及びコンパウンドを使用して行い、コンパウンドは一般に、♯900を荒仕上げ用に、♯500を仕上げ用とする。
- 弁体及び弁座のすり合わせでは、弁体と弁座の共ずりはしない。
- すり合わせを行った弁体及び弁座のすり合わせ面に光線を当て、一様に輝いて見えれば、すり合わせは良好である。
コンパウンドは、番号が大きい方が細かいので。
#500を荒仕上。#900を仕上げ用にする。
問9 エコノマイザなどの点検及び整備の要領として、誤っているものは次のうちどれか。
- 点検の前に煙道入口やマンホールを開放する。
- 管寄せ接続配管を取り外し、エコノマイザ管及び管寄せの内部に腐食、付着物及びさびがないか点検する。
- エコノマイザ管の外面及びフィンに損傷やすすなどの付着がないか点検する。
- エコノマイザ用逃がし弁は、ボイラー本体の安全弁より先に作動するように調整する。
- 過熱器用安全弁は、過熱器の焼損防止のため、ボイラー本体の安全弁より低い圧力で作動するように調整する。
エコノマイザ用逃がし弁は、ボイラー本体の安全弁より高い圧力に調整する。
問10 重油燃焼装置の油圧噴霧式オイルバーナ及び油タンクの点検及び整備の要領として、適切でないものは次のうちどれか。
- 燃焼停止時に、バーナガンを取り外し、ノズル先端が熱いうちに洗い油に浸す。
- バーナのノズル先端に付着した未燃油やカーボンは、柔らかい布で拭き取る。
- バーナのノズルは、縁にきずがあるときや縁が摩耗して丸みを帯びているときには交換する。
- 油タンクを清掃するときは、残油を全部抜き取り、スラッジが油タンクの底部にたまっている場合は、界面活性剤で溶かしてポンプでくみ取る。
- 油タンクの内部で使用する照明器具は、防爆構造のものを使用し、その電線はビニルコードとして使用電圧はできるだけ低くする。
油タンクの内部で使用する照明器具は、防爆構造のものを使用し、移動電線として絶縁の完全なキャブタイヤケーブルを使用する。
〔ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に使用する器材、薬品等に関する知識〕
問11 ボイラーの機械的清浄作業に使用する機械、器具及び工具に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- チューブクリーナは、胴内や水管内部のスケールやさびの除去に使用する機械で、本体、フレキシブルシャフト及びヘッドにより構成されている。
- LGブラシは、チューブクリーナに取り付けて、胴内の硬質スケールを除去するときに使用する。
- 穂ブラシは、チューブクリーナに取り付けて、水管内部の硬質スケールを除去するときに使用する。
- 平形ブラシは、チューブクリーナに取り付けて、ドラム内面に付着した軟質スケールなどを除去するときに使用する。
- スクレッパは、小形の清掃用手工具で、硬質スケールを除去するときは刃先の鋭いものを使用する。
穂ブラシは、チューブクリーナに取り付けて、軟質スケールを除去するために使用する。
問12 ボイラーの整備の作業に使用する照明器具などに関するAからDまでの記述で、適切でないもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
- 燃焼室、煙道、ドラムなどの内部で使用する照明器具のコンセント接続部には、漏電を検知するため、確実にアース線を取り付ける。
- 燃焼室、ドラムなどの内部で使用する照明用電源は24ボルトを使用する。
- コードリールは、比較的風通しの良い場所で使用する場合、ケーブルを巻いたまま長時間使用することができる。
- 作業場所の照明は、全般的に明暗の差が著しくなく、通常の状態でまぶしくないようにする。
- A,B
- A,B,C
- A,C
- A,C,D
- B,D
A.照明器具のコンセント接続には、漏電遮断器を取り付ける。
C.コードをコードリールに巻いたままとせず延ばして使用する。
問13 ボイラーの炉壁材に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 不定形耐火物は、任意の形状に施工することができ、また、継目無しの1枚壁を作ることができる。
- キャスタブル耐火物は、適当な粒度としたシャモット質などの耐火材料の骨材にバインダとしてアルミナセメントを配合したものである。
- プラスチック耐火物は、燃焼室の内壁など高熱火炎にさらされる箇所に多く用いられる。
- キャスタブル耐火物は、水を加えて練り、型枠内に流し込み成形するか、又はラスなどにこて塗りや吹き付けを行って壁を作る。
- プラスチック耐火物は、粉状のため湿気を吸わせないようにして保存する。
プラスチック耐火物は、湿気を与え、乾燥しないようにして保存する。
問14 ガスケット及びパッキンに関し、次のうち誤っているものはどれか。
- パッキンはポンプのような運動部分の密封に用いられ、ガスケットはフランジのような静止部分の密封に用いられる。
- ゴムガスケットは、ゴムのみ又はゴムの中心に木綿布が挿入されたもので、常温の水に用いられる。
- オイルシートは、紙、ゼラチンなどを加工したもので、100℃以下の油に用いられる。
- うず巻き形ガスケットは、リングガスケットともいわれ、高圧蒸気に用いられる。
- メタルジャケット形ガスケットは、耐熱材料を金属で被覆したもので、高温の蒸気やガスに用いられる。
うず巻きガスケットとリングガスケットは別物です。
問15 ボイラーの化学洗浄用薬品に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- 硫酸は、洗浄剤として用いられるが、カルシウムを多く含むスケールの除去には適さない。
- 水酸化ナトリウムは、中和剤として用いられるほか、潤化処理にも用いられる。
- アンモニアは、カルシウムを多く含むスケールの洗浄剤として用いられる。
- クエン酸は、構造上洗浄液の完全排出が困難なボイラーの洗浄剤や簡易洗浄剤として用いられる。
- 塩酸は、シリカ系以外のスケール成分に対して溶解力が強く、スケールとの反応により生成する各種塩類の溶解度が大きい。
アンモニアは中和剤として、また、銅を多く含むスケールの洗浄剤として用いられる。
スルファミンは、カルシウム塩の溶解度が高く洗浄剤として用いられる。
〔関係法令〕
問16 ボイラー(小型ボイラーを除く。)の次の部分又は設備を変更しようとするとき、法令上、所轄労働基準監督署長にボイラー変更届を提出する必要のないものは次のうちどれか。
ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。
- 管ステー
- 管寄せ
- 節炭器(エコノマイザ)
- 過熱器
- 給水装置
問17 事業者(計画届免除認定を受けたものを除く。)が所轄労働基準監督署長に報告書を提出しなければならない場合に関するAからDまでの記述で、法令に定められているもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。
- ボイラー(小型ボイラーを除く。)の煙道ガスの爆発の事故が発生したとき。
- ボイラー室の火災の事故が発生したとき。
- 小型ボイラーを設置したとき。
- 小型圧力容器を設置したとき。
- A,B
- A,B,C
- A,B,D
- A,C
- B,D
問18 ボイラー(小型ボイラーを除く。)の定期自主検査に関し、法令に定められていないものは次のうちどれか。
- 定期自主検査は、1か月をこえる期間使用しない場合を除き、1か月以内ごとに1回、定期に、行わなければならない。
- 定期自主検査は、大きく分けて、「ボイラー本体」、「燃焼装置」、「自動制御装置」及び「附属装置及び附属品」の4項目について行わなければならない。
- 「自動制御装置」の水位調節装置及び圧力調節装置については、機能の異常の有無について点検しなければならない。
- 「燃焼装置」の煙道については、漏れの有無及び保温の状態について点検しなければならない。
- 定期自主検査を行ったときは、その結果を記録し、これを3年間保存しなければならない。
「燃焼装置」の煙道については、漏れその他の損傷の有無及び通風圧の異常の有無について点検しなければならない。
問19 鋼製蒸気ボイラー(貫流ボイラー及び小型ボイラーを除く。)の水面測定装置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- ボイラーには、ガラス水面計を2個以上取り付けなければならないが、遠隔指示水面測定装置を1個取り付けたボイラーでは、そのうちの1個をガラス水面計でない水面測定装置とすることができる。
- 水柱管とボイラーを結ぶ蒸気側連絡管を、水柱管及びボイラーに取り付ける口は、水面計で見ることができる最高水位より下であってはならない。
- 最高使用圧力1.6M㎩を超えるボイラーの水柱管は、鋳鉄製としてはならない。
- ガラス水面計でない水面測定装置として験水コックを設ける場合には、3個以上取り付けなければならないが、胴の内径が750㎜以下で、かつ、伝熱面積が10㎡未満のボイラーにあっては、その数を2個とすることができる。
- ガラス水面計は、そのガラス管の最下部が安全低水面を指示する位置に取り付けなければならない。
正答 1
ボイラーには、ガラス水面計を2個以上取り付けなければならないが、遠隔指示水面測定装置を2個取り付けたボイラーでは、そのうちの1個をガラス水面計でない水面測定装置とすることができる。
問20 鋼製ボイラー(小型ボイラーを除く。)に取り付ける温度計、圧力計及び水高計に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。
- 温水ボイラーには、ボイラーの出口付近における温水の温度を表示する温度計を取り付けなければならない。
- 温水ボイラーには、ボイラー本体又は温水の出口付近に水高計又は圧力計を取り付けなければならない。
- 温水ボイラーの水高計の目盛盤の最大指度は、常用圧力の1.5倍以上3倍以下の圧力を示す指度としなければならない。
- 蒸気ボイラーには、過熱器の出口付近における蒸気の温度を表示する温度計を取り付けなければならない。
- 蒸気ボイラーの圧力計は、蒸気が直接入らないようにしなければならない。
温水ボイラーの水高計の目盛盤の最大指度は、最高使用圧力の1.5倍以上3倍以下の圧力を示す指度
次の科目の免除者は、問21~問30は解答しないでください。
〔ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識〕
問21 鋳鉄製ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 燃焼室の底面は、ほとんどがウエットボトム式の構造となっている。
- ウエットボトム式は底部に耐火材を必要とせず、また、加圧燃焼方式を採用してボイラー効率を上げることができる。
- 温水ボイラーでは、復水を循環使用するため、給水管は、ボイラーに直接ではなく、逃がし管に取り付けられる。
- セクションの側二重柱構造は、セクションの強度を補強するとともに、ボイラー水の循環を促進する。
- 蒸気ボイラーの場合は、その使用圧力は0.1MPa以下に限られる。
問22 炭素鋼に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 炭素鋼は、強度が大きくじん性に富んでいるが、さびやすい。
- 炭素鋼には、鉄や炭素のほかに、脱酸剤としてリンや硫黄が、不純物としてケイ素やマンガンが含まれている。
- 炭素鋼は、炭素量が多くなると強度と硬度は増すが、展延性は低下する。
- 炭素鋼は、軟鋼、中鋼及び硬鋼に大別され、ボイラー用材料としては主に軟鋼が使用される。
- 炭素鋼は、圧延鋼材や鋼管に加工されるほか、鍛鋼品や鋳鋼品に成形される。
問23 ボイラーの工作に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- 胴板の曲げ加工では、一般に、板厚が38㎜程度までの鋼板には曲げローラを使用するが、それより厚い鋼板には水圧プレスを使用する。
- 鏡板は、鋼板を切断後、常温で曲げローラによって成形してから、胴に取り付ける端面に必要な開先加工を行う。
- 水管ボイラーの水管の管曲げ加工は、管曲げ後も断面が真円となるようにする。
- 波形炉筒は、厚板でない場合には、鋼板を曲げ加工と溶接によって円筒形としたものを特殊ロール機を用いて波形に成形する。
- 管ステーは、管板に設けたねじ穴にねじ込むか又は溶接により管板に取り付け、ねじ込む場合はころ広げ後、火炎に触れる部分に取り付ける場合には端部を縁曲げする。
問24 ボイラーの指示器具類に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- ブルドン管圧力計は、断面が扁平なブルドン管に圧力が加わり管の円弧が広がると、歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
- ブルドン管圧力計は、水を入れたサイホン管などを胴又は蒸気ドラムと圧力計との間に取り付け、ブルドン管に蒸気が直接入らないようにする。
- ガラス水面計は、可視範囲の最下部がボイラーの安全低水面より上方になるように取り付ける。
- 丸形ガラス水面計は、主として最高使用圧力1MPa以下の丸ボイラーなどに用いられる。
- 差圧式流量計は、流体が流れている管の中に絞りを挿入すると、入口と出口との間に流量の二乗に比例する圧力差が生じることを利用している。
問25 蒸気ボイラー(貫流ボイラーを除く。)の吹出し装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 吹出し弁には、スラッジなどによる故障を避けるため、仕切弁やY形弁が用いられる。
- 最高使用圧力1MPa以上のボイラー(移動式ボイラーを除く。)の吹出し管には、吹出し弁を2個以上又は吹出しコックを2個以上直列に取り付ける。
- 2個の吹出し弁を直列に設けるときは、ボイラーに近い方に急開弁を、遠い方に漸開弁を取り付ける。
- 連続運転するボイラーでは、ボイラー水の不純物濃度を一定に保つため連続吹出し装置が用いられる。
- 連続吹出し装置の吹出し管は、胴や蒸気ドラムの水面近くに取り付ける。
問26 ボイラーの給水装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- ディフューザポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のある遠心ポンプで、高圧のボイラーには多段ディフューザポンプが用いられる。
- 渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイラーなどに用いられる。
- 給水弁にはアングル弁又は玉形弁が、給水逆止め弁にはスイング式又はリフト式の弁が用いられる。
- 給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、給水弁を給水ポンプに近い側に、給水逆止め弁をボイラーに近い側に取り付ける。
- 給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラム内の安全低水面よりやや下方に取り付ける。
問27 ボイラーの燃焼安全装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 主安全制御器は、出力リレー、フレームリレー及び安全スイッチの三つの主要部分から成る。
- 起動スイッチを押すと、主安全制御器の出力リレーが作動して、バーナモータ、点火用燃料弁、点火用変圧器などに電気信号が送られ、バーナを起動する。
- 起動スイッチを押して一定時間内に火炎が検出されないときは、主安全制御器の安全スイッチが作動し、直ちに出力リレーが再作動してバーナを再起動する。
- 硫化鉛セルを用いた火炎検出器は、硫化鉛の抵抗が火炎のフリッカによって変化する電気的特性を利用して火炎を検出する。
- フレームロッドを用いた火炎検出器は、火炎中に電圧をかけた電極を挿入すると電流が流れることを利用して火炎を検出する。
問28 ボイラーの休止中の保存法に関し、次のうち適切でないものはどれか。
- 乾燥保存法は、休止期間が長い場合に最も適した方法である。
- 乾燥保存法では、ボイラー本体と給水管、蒸気管などとの連絡を遮断した上で、ボイラー内を十分乾燥し、適量の乾燥剤を入れてから各部の穴を密閉する。
- 休止期間中に凍結のおそれがある場合には、乾燥保存法が採用される。
- 満水保存法は、休止期間が3か月程度以内の場合や一時的に休止する場合に採用される。
- 満水保存法では、ボイラーの内面の腐食を防止するため、黒鉛などを主成分とする塗料を内面に塗布した後、清水で満たす。
問29 ボイラーの燃焼装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
- 圧力(油圧)噴霧式オイルバーナは、比較的高圧の燃料油を霧化媒体として微粒化し旋回室に送り、先端のノズルから噴射させ、燃焼させるバーナである。
- 蒸気噴霧式オイルバーナは、比較的高圧の蒸気を霧化媒体として燃料油を微粒化するバーナで、霧化特性が良い。
- ロータリカップ形の回転(噴霧)式オイルバーナは、回転する霧化筒に流し込んだ燃料油を筒の先端で放射状に飛散させ、筒の外周から噴出する空気流によって微粒化するバーナで、取扱いが簡単である。
- センタータイプガスバーナは、空気流の中心にあるバーナ管のノズルから放射状に燃料ガスを噴射するバーナで、都市ガスなどの比較的発熱量の高い燃料ガスに多く用いられる。
- 微粉炭バーナは、微粉炭と一次空気との混合物を噴射するバーナで、噴射された混合物は、燃焼室の高温輻射熱によって着火され、その周囲に供給される二次空気によって燃焼する。
問30 ボイラーの外面腐食の原因となる場合として、誤っているものは次のうちどれか。
- 給水中に溶存酸素が含まれている。
- 重油に硫黄分が含まれている。
- スートブロワや安全弁などからの漏水により、すすや灰が湿気を帯びている。
- 雨水の浸入により、保温材やれんが積みが湿気を帯びている。
- 煙管や水管の取付部からボイラー水の漏れが生じている。