ボイラー整備士免許試験:令和3年4月公表問題

ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に関する知識

問 1 ボイラーの性能検査における水圧試験に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. 水圧試験の圧力は、通常使用するボイラーの出口圧力以上の値とする。
  2. 水圧試験の準備では、フランジ形の安全弁及び逃がし弁は、取付部のフランジに遮断板を当てて塞ぐ。
  3. 水圧試験の準備では、水圧試験用の圧力計は、ボイラー本体に直接取り付ける。
  4. 水圧試験の準備では、水を張る前に空気抜弁を開き、他の止め弁を完全に閉止する。
  5. 水圧試験は、水圧を徐々に上げ、設定圧力のところで30分以上保持して、圧力の降下や漏れの有無を調べる。
正答 1
水圧試験の圧力は、通常使用するボイラーの最高使用圧力以上の値とする。

 

 

問2 ボイラーの機械的清浄作業及び化学洗浄作業における危害防止の措置に関し、次のうち最も適切でないものはどれか。

  1. 化学洗浄作業における作業服は、ゴム製品、プラスチック製品など、耐薬品性のあるものを着用する。
  2. ボイラーの内部や煙道内に入る場合は、入る前に十分に換気を行うほか、必要に応じて作業中も換気を行う。
  3. 他のボイラーの吹出し管や安全弁からの突然の吹出しによる危険がないか確認する。
  4. ボイラーの内部や煙道内に入るときには、マンホールや出入口の外側に監視人を置く。
  5. 灰出し作業では、ボイラーの温度が高いほど作業性が良いが、少なくとも50℃以下に冷却してから行う。
正答 5
灰出し作業では、ボイラーの温度が高いほど作業性が良いが、少なくとも40℃以下に冷却してから行う。

 

問3 ボイラーの機械的清浄作業におけるボイラーの開放及び開放後の点検に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. 炉内や煙道各部が十分冷却されていることを確認してから中へ入り、すすの付着状況、灰の堆積状況などを観察する。
  2. 清浄作業を行うときに、異物を落とし込んで閉塞するおそれがある胴の吹出し穴、水管などの部分は、布や木栓で塞いだり、シートなどで覆う。
  3. マンホール、掃除穴などの蓋が内蓋式の場合には、内部に落とし込まないようにするため、一般にこれらは取り外さない。
  4. 給水内管、仕切板、気水分離器などの胴内部の取外し可能な装着物は、全て取り外して胴の外へ運び出す。
  5. 伝熱管の取付部からの水漏れの形跡及び炉壁、伝熱管、水冷壁、煙道などの損傷状況を点検する。
正答 3

 

問 4 機械的清浄作業の準備としてのボイラーの冷却に関し、一般的な操作順序として、適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
ただし、A~Eは、それぞれ次の操作をいうものとする。

  1. ボイラーの圧力がなくなったことを確認し、空気抜弁その他の気室部の弁を開く。
  2. なるべく時間をかけて徐々に冷却する。
  3. ダンパを半開し、たき口及び空気入口を開き自然通風する。
  4. 燃焼が停止していること及び燃料が燃え切っていることを確認する。
  5. 吹出しコック又は吹出し弁を開いてボイラー水を排出する。
  1. D → A → B → C → E
  2. D → A → C → B → E
  3. D → B → C → A → E
  4. D → C → A → B → E
  5. D → C → B → A → E
正答 5
①燃焼が停止していること及び燃料が燃え切っていることを確認する。
②ダンパを半開し、たき口及び空気入口を開き自然通風する。
③なるべく時間をかけて徐々に冷却する。
④ボイラーの圧力がなくなったことを確認し、空気抜弁その他の気室部の弁を開く。
⑤吹出しコック又は吹出し弁を開いてボイラー水を排出する。

 

問 5 ボイラーの酸洗浄に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. 30~60分ごとに洗浄液の温度を測定し、液温を一定に保持する。
  2. 洗浄液の温度は、腐食抑制剤の効果を高めるため高い方が良い。
  3. 洗浄は、洗浄液の酸濃度の低下傾向及び洗浄液中のFe2+ やFe3+ の濃度の上昇傾向がほぼなくなったら終了とする。
  4. 洗浄後の水洗は、一般に60℃以上の温水を使用し、水洗水のpHが5以上になるまで行う。
  5. 酸洗い後の金属面は発錆しやすい状態にあるので、必要に応じて不活性ガスを封入して酸液と置換する。
正答 2

問 6 中小容量のボイラーの化学洗浄の通常の工程手順として、適切なものは次のうちどれか。

  1. 予熱 → 薬品洗浄 → 潤化処理 → 防錆処理
  2. 予熱 → 潤化処理 → 薬品洗浄 → 防錆処理
  3. 潤化処理 → 薬品洗浄 → 防錆処理 → 予熱
  4. 潤化処理 → 予熱 → 薬品洗浄 → 防錆処理
  5. 薬品洗浄 → 防錆処理 → 予熱 → 潤化処理
正答 2

問 7 ボイラーの酸洗浄における腐食防止対策に関し、次の文中の[  ]内に入れるAからCまでの語句の組合せとして、最も適切なものは(1)~(5)のうちどれか。
「[ A ]が存在する部分及び[ B ]が接触する部分には[ C ]が発生するおそれがあるので、洗浄時間の短縮、洗浄液の循環系統バイパスの設置などの対策を考慮する必要がある。」

  1. A.残留応力 B.異種液体 C.電気化学的腐食
  2. A.残留応力 B.異種金属 C.電気化学的腐食
  3. A.残留応力 B.異種金属 C.アルカリ腐食
  4. A.圧力変化 B.異種金属 C.アルカリ腐食
  5. A.力変化 B.異種液体 C.アルカリ腐食
正答 2
残留応力が存在する部分及び異種金属が接触する部分には電気化学的腐食が発生するおそれがあるので、洗浄時間の短縮、洗浄液の循環系統バイパスの設置などの対策を考慮する必要がある。

問 8 ブルドン管圧力計の点検及び整備の要領として、適切でないものは次のうちどれか。

  1. 圧力計を取り外すときは、圧力計を両手で持って静かに回して外す。
  2. 圧力計を軽く指先でたたいても指針が狂わず、また、抜け出すことがないことを確かめる。
  3. 文字板やガラスに汚れがあるときは、ガラスを取り外して、汚れを拭きとる。
  4. 圧力計やサイホン管を取り付けるときは、シールテープなどが内側に、はみ出さないようにする。
  5. サイホン管を取り付けるときは、内部に水を満たしてから取り付ける。
正答 1

 

問 9 サイホン管を含めたオンオフ式蒸気圧力調節器の点検及び整備の要領として、適切でないものは次のうちどれか。

  1. 圧力調節器、コック及びサイホン管を取り外す。
  2. サイホン管の内部は、圧力のある水又は空気を通して掃除する。
  3. コックは分解せずに、内部を圧力のある水又は空気を通して掃除する。
  4. 圧力調節器のベローズに亀裂や漏れがないか点検する。
  5. 圧力計と照合して作動圧力を確認し、必要に応じて調整を行う。
正答 3

 

問10 燃料遮断弁に使用される電磁弁の点検及び整備の要領に関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。

  1. 直流駆動のコイルの電磁弁は、 突入電流が大きいことを確認する。
  2. 分解できるプランジャや弁ディスクは、分解して摩耗粉などを清掃する。
  3. ガス弁は、出口側のガスを大気中に放出して弁越し漏れがないか点検する。
  4. 電磁弁を配管に取り付けたときは、燃料の流れる方向と弁に表示された方向が一致していることを確認する。
  1. A,B,D
  2. A,C
  3. A,D
  4. B,C,D
  5. B,D
正答 5
A.交流駆動のコイルの電磁弁は、動作時のうなりが大きくないか点検する。
C.ガス弁は、出口側のガスを水中に放出して弁越し漏れがないか点検する。

〔ボイラー及び第一種圧力容器の整備の作業に使用する器材、薬品等に関する知識〕

問11 に取り付ける工具 ボイラーの機械的清浄作業に使用するチューブクリーナ に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. ワイヤホイルは、水管内面に付着した硬質スケールを除去するときに使用する。
  2. LGブラシは、胴内の硬質スケールを除去するときに使用する。
  3. 細管用カッタは、細い直管や細い緩やかな曲管のスケールを除去するときに使用する。
  4. 穂ブラシは、軟質スケールを除去するときに使用する。
  5. 平形ブラシは、ドラム内面に付着した軟質スケールなどを除去するときに使用する。
正答 1
ワイヤホイルは、チューブリーナーに取り付けて、外部清掃や胴内の軟泥などの清掃に使用する。 

問12 ボイラーの整備の作業に使用する照明器具などに関するAからDまでの記述で、適切なもののみを全て挙げた組合せは、次のうちどれか。

  1. 燃焼室、煙道、ドラムなどの内部で使用する照明器具は、防爆構造で、 ガードを取り付けたものを使用する。
  2. 燃焼室、煙道、ドラムなどの内部で使用する移動電線は、絶縁性の高いキャブタイヤケーブルを使用する。
  3. 燃焼室、煙道、ドラムなどの内部で使用する照明器具による漏電を防止するため、 そのコンセント接続部には、アース線を取り付ける。
  4. 燃焼室、ドラムなどの内部で使用する照明用電源は、一般に100ボルトを使用する。
  1. A,B
  2. A,B,C
  3. A,B,D
  4. B,C
  5. B,C,D
正答 1
C.照明器具のコンセント接続部には、漏電遮断器を取り付ける。
D.燃焼室、ドラムなどの内部で使用する照明用電源は、一般に24ボルトを使用する。

問13 ボイラーの炉壁材に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. 不定形耐火物は、任意の形状に施工することができ、また、継目無しの1枚壁を作ることができる。
  2. キャスタブル耐火物は、適当な粒度としたシャモット質などの耐火材料の骨材にバインダとしてアルミナセメントを配合したものである。
  3. キャスタブル耐火物は、燃焼室の内壁などの高熱火炎にさらされる箇所に用いられる。
  4. プラスチック耐火物には、ハンマやランマーでたたき込んで壁を作る方法がある。
  5. プラスチック耐火物は、乾燥しないようにして保存する。
正答 3
キャスタブル耐火物は、高熱火災にさらされない箇所に多く用いられる。

問14 ボイラーの化学洗浄用機器及び化学洗浄用薬品に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. 薬液循環用タンクは、洗浄中に循環する薬液を受け、剝離したスケール、固形分などを分離するために用いられるもので、洗浄を行うボイラーの水容量の1/10以上の容量が望ましい。
  2. ガス放出管は、ボイラーの胴上部の開口部に設ける。
  3. 硫酸は、洗浄剤として用いられるが、カルシウムを多く含むスケールの除去には適さない。
  4. 水酸化ナトリウムは、中和剤として用いられるほか、潤化処理にも用いられる。
  5. クエン酸は、スケール溶解力が強いので、一般に常温で用いられることが多い。
正答 5
クエン酸は、塩酸に比べてスケール溶解力は弱いが、残留しても腐食の危険性が小さい。

問15 足場に関し、次のうち適切でないものはどれか。

  1. 単管足場は、足場用鋼管や足場板を緊結金具、継手金具などを用いて組み立てる足場で、鋼管に凹みがあると強度が低下するので注意が必要である。
  2. 枠組足場は、建枠や床付き布枠を脚柱ジョイント、交さ筋かいなどを用いて組み立てる足場で、組立て・解体が容易であるが、強度が低い。
  3. ローリングタワーは、タワー状に組み立てる枠組構造の、脚輪を有する足場で、人力によって容易に移動できる。
  4. 単管足場の作業床には、墜落防止のため、手すり及び中さんなどを設ける。
  5. 足場の解体は、共同作業により上部から下部へ順次行い、部材の移動の際は、他の機器、装置などを損傷しないように注意する。
正答 2
枠組足場は、建枠や床付き布枠を脚柱ジョイント、交さ筋かいなどを用いて組み立てる足場で、組立て・解体が容易である。
枠組足場は高層建築など大規模な建築物で使用されることが前提の足場です。そのため、強度の高い資材で作られています。

関係法令

問16 蒸気ボイラー(小型ボイラーを除く。)の使用検査を受ける者が行わなければならない事項として、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. ボイラーを検査しやすい位置に置くこと。
  2. 水圧試験の準備をすること。
  3. 安全弁及び水面測定装置(水位の測定を必要とするものの検査の場合に限る。)を取りそろえておくこと。
  4. 放射線検査の準備をすること。
  5. 使用検査に立ち会うこと。
正答 4

 

問17 ボイラー(小型ボイラーを除く。)の次の部分又は設備を変更しようとするとき、法令上、所轄労働基準監督署長にボイラー変更届を提出する必要のないものは次のうちどれか。
ただし、計画届の免除認定を受けていない場合とする。

  1. 管ステー
  2. 管寄せ
  3. 節炭器(エコノマイザ)
  4. 鏡板
  5. 空気予熱器
正答 5

 

問18 ボイラー(小型ボイラーを除く。)の附属品の管理について行わなければならない事項として、法令に定められていないものは次のうちどれか。

  1. 蒸気ボイラーの常用水位は、ガラス水面計又はこれに接近した位置に、現在水位と比較することができるように表示すること。
  2. 安全弁が1個の場合、安全弁は最高使用圧力以下で作動するように調整すること。
  3. 燃焼ガスに触れる給水管、吹出管及び水面測定装置の連絡管は、不燃性材料で防護すること。
  4. 圧力計又は水高計の目もりには、ボイラーの最高使用圧力を示す位置に、見やすい表示をすること。
  5. 温水ボイラーの返り管については、凍結しないように保温その他の措置を講ずること。
正答 3
連絡管は、耐熱材料で防護すること

 

問19 法令上、原則としてボイラー整備士免許を受けた者でなければ整備の業務につかせてはならないものは、次のうちどれか。

  1. 伝熱面積が4m2 の蒸気ボイラーで、胴の内径が850㎜、かつ、その長さが 1500㎜のもの
  2. 伝熱面積が14m2 の温水ボイラー
  3. 伝熱面積が30m2 の貫流ボイラーで、気水分離器を有しないもの
  4. 最大電力設備容量が50kWの電気ボイラー
  5. 熱交換器で、内容積が1m3 の第一種圧力容器
正答 1

問20 鋼製蒸気ボイラー(貫流ボイラー及び小型ボイラーを除く。)の水面測定装置に関し、法令上、誤っているものは次のうちどれか。

  1. ボイラーには、ガラス水面計を2個以上取り付けなければならないが、遠隔指示水面測定装置を1個取り付けたボイラーにあっては、そのうちの1個をガラス水面計でない水面測定装置とすることができる。
  2. 水柱管とボイラーを結ぶ蒸気側連絡管を、水柱管及びボイラーに取り付ける口は、水面計で見ることができる最高水位より下であってはならない。
  3. 最高使用圧力1.6M㎩を超えるボイラーの水柱管は、鋳鉄製としてはならない。
  4. ガラス水面計でない水面測定装置として験水コックを設ける場合には、3個以上取り付けなければならないが、胴の内径が750㎜以下で、かつ、伝熱面積が10m2 未満のボイラーにあっては、その数を2個とすることができる。
  5. ガラス水面計は、そのガラス管の最下部が安全低水面を指示する位置に取り付けなければならない。

正答 1
ボイラーには、ガラス水面計を2個以上取り付けなければならないが、遠隔指示水面測定装置を2個取り付けたボイラーにあっては、そのうちの1個をガラス水面計でない水面測定装置とすることができる。

 

次の科目の免除者は、問21~問30は解答しないでください。
〔 〕 ボイラー及び第一種圧力容器に関する知識
問21 蓋 圧力容器の 締付け装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)クラッチドア式は、 板及び胴の周囲に取り付けた爪に、クラッチリング 蓋
を回転させてかみ合わせ、 板を締め付ける。 蓋
○(2)上下スライド式は、 の外側の周囲に取り付けたロックリングを油圧シリ 蓋
ンダでスライドさせて本体側フランジの溝にはめ込み、リングストッパを差
し込んで固定する。
(3)輪付きボルト締め方式は、 板の周りに切欠き部を設け、胴側ブラケット 蓋
のボルト基部を支点として、ボルトを切欠き部にはめ込んで、締め付ける。
(4)ガスケットボルト締め方式は、 板及び胴の周囲に設けたフランジ部のボ 蓋
ルト穴にボルトを差し込んで締め付ける。
(5)放射棒式は、 板中央のハンドルを回転し、数本の放射棒を中心から伸ば 蓋
して、その先端を胴側の受け金具に入り込ませ、 板を固定する。 蓋
問22 炉筒煙管ボイラーに関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)煙管には、伝熱効果の大きいスパイラル管を用いているものが多い。
○(2)水管ボイラーに比べ、伝熱面積当たりの保有水量が少ないので、負荷変動
による水位が変動しやすい。
(3)加圧燃焼方式を採用し、燃焼室熱負荷を高くして燃焼効率を高めたものが
ある。
(4)戻り燃焼方式を採用して、燃焼効率を高めたものがある。
(5)全ての組立てを製造工場で行い、完成状態で運搬できるパッケージ形式に
したものが多い。
ボ整 12/15
問23 ボイラー用材料に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)炭素鋼には、鉄や炭素のほかに、脱酸剤としてケイ素やマンガンが、不純
物としてリンや硫黄が含まれている。
(2)炭素鋼は、軟鋼、中鋼及び硬鋼に大別され、ボイラー用材料としては主に
軟鋼が使用される。
○(3)鋳鉄は、もろくて展延性に欠けるが強度が高いほか腐食にも強く、また、
融点が低く流動性が良いので、鋳造によって複雑な形状の鋳物を製造できる。
(4)鋼管は、インゴットから高温加工又は常温加工により継ぎ目無く製造した
り、帯鋼を巻いて電気抵抗溶接により製造する。
(5)鋳鋼品は、通常、電気炉で融解し、脱酸した溶鋼を鋳型に注入して成形し
た後、焼なましを行う。
問24 ボイラーの溶接工作に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)被覆アーク溶接は、被覆剤を塗った溶接棒と母材との間に発生したアーク
熱を利用する溶接方法である。
○(2)突合せ片側溶接は、一層目の溶込み不良部分を除去することができるので、
良い溶込みを得ることができる。
(3)自動溶接は、開先精度が低いとビード全体に欠陥が生じるおそれがある。
(4)溶接後熱処理は、炉内加熱又は局部加熱によって行い、溶接部の残留応力
を緩和するとともに、溶接部の性質を向上させる。
(5)溶接部に生じる欠陥のうち、一般に、表面に開口していない融合不良は、
放射線透過試験又は超音波探傷試験によって探知する。
ボ整 13/15
問25 ボイラーの指示器具類に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)平形透視式水面計は、裏側から電灯の光を通して水面を見分けるもので、
一般に高圧ボイラーに用いられる。
(2)面積式流量計は、垂直に置いたテーパ管の中にフロートを設けたもので、
流量がテーパ管とフロートの間の環状面積に比例することを利用している。
(3)ブルドン管圧力計は、断面が扁平なブルドン管に圧力が加わると、管の円 へん
弧が広がり歯付扇形片が動いて小歯車が回転し、指針が圧力を示す。
○(4)ブルドン管圧力計は、オリフィスを胴又は蒸気ドラムと圧力計との間に取
り付け、ブルドン管に蒸気が直接入らないようにする。
(5)ガラス水面計は、ボイラー本体又は蒸気ドラムに直接取り付けるか、又は
水柱管を設けこれに取り付ける。
問26 ボイラーの給水装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
○(1)ディフューザポンプは、羽根車の周辺に案内羽根のない遠心ポンプで、高
圧のボイラーには多段ディフューザポンプが用いられる。
(2)渦流ポンプは、円周流ポンプとも呼ばれているもので、小容量の蒸気ボイ
ラーなどに用いられる。
(3)給水弁にはアングル弁又は玉形弁が、給水逆止め弁にはスイング式又はリ
フト式の弁が用いられる。
(4)給水弁と給水逆止め弁をボイラーに取り付ける場合は、給水弁をボイラー
に近い側に、給水逆止め弁を給水ポンプに近い側に取り付ける。
(5)給水内管は、一般に長い鋼管に多数の穴を設けたもので、胴又は蒸気ドラ
ム内の安全低水面よりやや下方に取り付ける。
ボ整 14/15
問27 ボイラーの燃焼安全装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)主安全制御器は、出力リレー、フレームリレー及び安全スイッチの三つの
主要部分から成る。
(2)起動スイッチを押すと、主安全制御器の出力リレーが作動して、バーナモ
ータ、点火用燃料弁、点火用変圧器などに電気信号が送られ、バーナを起動
する。
(3)起動スイッチを押して一定時間内に火炎が検出されないときには、主安全
制御器の安全スイッチが作動し、出力リレーの作動を解き、燃料の供給を全
て停止させる。
○(4)紫外線光電管を用いた火炎検出器は、火炎中に電圧をかけた電極を挿入す
ると電流が流れることを利用して火炎を検出する。
(5)硫化鉛セル 、硫化鉛の抵抗が火炎のフリッカによっ を用いた火炎検出器は
て変化する、電気的特性を利用して火炎を検出する。
問28 ボイラーの休止中の保存法に関し、次のうち適切でないものはどれか。
(1)休止期間中に凍結のおそれがある場合には、乾燥保存法が採用される。
(2)乾燥保存法では、ボイラー本体と給水管、蒸気管などとの連絡を遮断した
上で、ボイラー内を十分乾燥し、適量の乾燥剤を入れてから各部の穴を密閉
する。
○(3)満水保存法は、休止期間が6か月以上の長期にわたる場合に採用される。
(4)満水保存法では、ボイラーの内面の腐食を防止するため、清缶剤を適量溶
け込ませた水でボイラー内部を満たす。
(5)窒素封入法では、ボイラー内部に窒素ガスを0.05~0.06MPa程度に加圧封
入して空気と置換する。
ボ整 15/15
問29 ボイラーの燃焼装置に関し、次のうち誤っているものはどれか。
(1)蒸気噴霧式オイルバーナは、比較的高圧の蒸気を霧化媒体として燃料油を
微粒化するバーナで、霧化特性が良い。
(2)ロータリカップ形の回転(噴霧)式オイルバーナは、回転する霧化筒に流し
込んだ燃料油を筒の先端で放射状に飛散させ、筒の外周から噴出する空気流
によって微粒化する 。 バーナで、取扱いが簡単である
(3)ガンタイプオイルバーナは、圧力(油圧)噴霧式オイルバーナに送風機、点
火装置、安全装置などを組み込んで取扱いを容易にしたバーナで、小容量の
ボイラーに多く用いられる。
○ センタータイプ (4) ガスバーナは、リング状のバーナ管の円周に沿って設けた
ガス噴射口から燃料ガスを空気流に向かって噴射するバーナで、油アトマイ
ザを装備して油燃料との混焼を行うことができる。
(5)微粉炭バーナは、微粉炭と一次空気との混合物を噴射するバーナで、噴射
された混合物は、燃焼室の高温輻射熱によって着火され、その周囲に供給さ
ふく
れる二次空気によって燃焼する。
問30 ボイラーの膨出又は圧かいとこれらが発生しやすい箇所の例との組合せとし
て、適切でないものは次のうちどれか。
(1)膨出 …………… 過熱管
(2)膨出 …………… 火炎に触れる水管
(3)圧かい ………… 炉筒煙管ボイラーの炉筒上面
(4)圧かい ………… 立てボイラーの火室上部
○(5)圧かい ………… 鋳鉄製ボイラーのセクション上部
(終

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